アスベスト調査を忘れていませんか

2020年からアスベスト(石綿)の解体工事に先立っての事前調査が義務付けられ、2022年4月以降はさらに調査結果の報告義務が追加されます。これらの規定を順守しないと、補助金の申請をすることが出来ないあるいは罰則をうけるなどのペナルティの対象になります。最初にアスベスト(石綿)の意義を確認しておくと、自然界に存在する繊維状ケイ酸塩鉱物の総称で、アクチノライトをはじめ7種類が規制の対象になっています。石綿は「静かな時限爆弾」と評されるほど深刻な健康被害との因果関係が明らかになっており、肺ガンや中皮種・石綿肺など致命的な疾患を誘発します。

日本国内では現在、石綿の含有率が0.1%重量をこえるものは、2006年9月以降労働安全衛生法にもり一切の製造・使用が禁止されています。新築建物ではリスクはないものの、2006年9月前に施工された建築物では、石綿使用の疑いは常に存在しています。事前調査は、工事規模や請負金額に関係なく原則としてすべての工事が対象になります。なお電話交換などの軽作業や道路補修などの一部のアスベストを扱う施工についてはこの義務が免除されています。

怠った場合の罰則は30万円以下の罰金がかされます。ところで除去工事を施工するに先立って、労働基準監督署に「建築物解体等作業届け」を提出する義務があります。提出時には建築物または工作物に関する図面類を添付することを忘れないように注意してください。

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