アスベスト検査ができる資格を取るためには

2023年10月1日から建築物の改築工事や解体をするときには、事前調査の一つにアスベスト検査が加わりました。アスベストの有無を確認してあった場合は専門の除去作業をしなければならないため、重要な検査といえます。検査を行うことができるのは石綿含有建材調査者の資格を持つ人のみで、資格を取得するには厚生労働大臣が認めた講習を修了することとなっています。講習受講後、終了後の筆記試験に受かったら取得できるため難しく考える必要はありません。

なお、単純に資格を取ればいいとイメージしている関係者は少なくありませんが、実は資格には複数の種類が存在しているため、普段依頼を受ける建物の構造などをよく理解したうえで受講することが望ましいです。一戸建てのみの検査依頼をされることが多いのであれば、一戸建て等石綿含有建材調査者の資格を受講することがすすめられます。これ以外にも一般建築物・特定建築物など合計3つの資格が存在しているため、専門で調査会社に勤務している場合には特定建築物石綿含有建材調査者の資格を取得しておいたほうがいいです。なお、石綿含有建材調査者講習を受講する場合、建築関連の実務経験がないと受講することはできません。

建築関連会社でアスベスト除去関連で働いていない人の場合、直接講習を受けることはできないといいます。ただし、石綿作業主任者技能講習を受講して、終了後に筆記試験を受けて受かった人の場合、石綿含有建材調査者の講習を受講することが可能です。ある程度回り道をすることで受講が可能となることから、他業種に勤務していて建築業界へ転職するために資格を取得したいと考えている人にも措置は取られているといいます。